2010.04.03
スタッフのプライベートタイム
北の旅人
雪解け間近の北の空に向かい
過ぎ去りし日々の夢を叫ぶ時
『いい日旅立ち』 谷村 新司 1978年
午前6時。プラットホームに降りると、うっすらと雪に覆われている。
線路の枕木や砂利も…。もう陽は出ている。
駅舎には誰もいない。歩道も雪化粧をしていた。
15分歩くと、開運の島があるらしいので、地図で道順を確認した。
薄っすらとした朝陽の光を背にうけて、ひたすら歩いた。
ちょっぴり気持ちがいい。
気温は0℃くらいだろうか。
デジタルカメラを片手にとると手が凍えそう。
10分くらいたっただろうか。左手に漁船が見えてきた。
すると、鳥の鳴き声が聞こえてきた。本で読んだ海猫だ。
道中、掲示板に貼られていた絵は見たが、ほんものだ。
彼らの声が僕を海まで案内してくれた。
真っ白な雪、浜辺の砂、海の間にできた細く白いかたまり、これこそ本物の海猫だ。
「夏になると人で賑わうんだろうなあ…」。
彼らは、大群で飛び立っていった。
鳥居をくぐり、階段を登ると、運開きの看板が立っていた。
「島を3周して参拝すると運が開ける」と。
僕は、それを信じて、島を3周した。
岩には、海猫が止まっていた。
境内には緑の蕪が祀られていた。
「おはようございます」。参拝者の声がした。
「おはようございます」と答えた。
ここは、パワースポットといわれている、蕪島神社(青森県八戸市)。
その名のとおり、株を投資している人が、参拝にも訪れるとのこと。
運気が上昇したかなあ!
駅までもと来た道を戻り、7時前に到着。
30分後に、吹雪に遭うとは知る由もなかった。
八甲田山から吹きつける風は冷たかった。
BY 4001レ