2012.10.03
社長応援日記
予算って必要?
寺尾会計では、近年特に、予算編成とその統制を重視しています。
行き当たりばったりの経営が通用するのは、成長経済下のみ。
成長しない時代においては、経営者が企業に理念を確立し、方針を与え、具体的な計画を立て、
それらを具体的な予算として定量化し、
その予算に基づき実際の経営活動へと展開していく必要があります。
よって、予算編成とは、経営計画に具体的な行動を与え、
それによる期待すべき到達目標を明確化するものであります。
ですから、重要性の高い項目についても前年実績の○○%といった
予算の立て方では、
本来的な予算の機能を果たしていないといわざるを得ません。
個々の項目が、明確な根拠(計画)に基づいて編成されていないからです。
明確な根拠に基づいて編成されれば、自ずと説得力のある数字が導き出されます。
予算統制は、実績と予算との差異分析し、
その差異要因から経営課題を顕在化させることです。
PDCAサイクルでいう、C(チェック)の段階です。
前年比○○%という予算の立て方ですと、実績との差異が認識されても、そこから課題を抽出することは、まず不可能でしょう。
課題が抽出できなければ、次なる行動に方針が与えられませんので、
「あぁ、今年度は予算とずいぶん食い違ってしまったなぁ。来年はもっとがんばろう」
という漠然とした、意味のない結果に終わってしまうわけです。
正しい認識のもと、効果的な予算編成、予算統制の仕組みを構築し、
先の見えない時代を乗り切っていきましょう。