2013.12.03
リーダー / 経営者 / 管理者
鳥の群れから見るリーダーの役割
組織の素晴らしいところのひとつは、一人ではできないことができることです。
また、1+1で2以上の力を発揮できることもメリットです。
1羽飛んでいるだけでは気にならない鳥も、群れて一斉に飛んでいると思わず目をひかれますよね。
ところで、トリの群れがなぜあのようにそろって飛べるのか、
ご存知ですか?
あるコンピュータ会社の社員がカラスがどのように群れで飛べるのか、研究したところ、以下の3つの単純なプログラムを組むだけで、その群れを再現することができたそうです。
①近くの鳥たちが数多くいる方へ向かって飛ぼうとする。
②近くの鳥たちに速度と方向を合わせようとする。
③近くの鳥や物体に近づきすぎたら、ぶつからないように離れようとする。
トリの群れにはリーダーがいません。
ただ、すべてのトリが、近くのトリと同じ動きをしようとするだけで、あのなんとも芸術的な動きが作り出されるというのです。
一方で、この習性が、命の危険をもたらすこともあります。
夜中に打ち上げ花火などの爆音が響いた際、一羽が驚いて飛び立つと、皆一斉に飛び立ちます。
すると、鳥目のトリたちは、近くの仲間や木などに激しくぶつかってしまうのです。
上述3つの規則は、日本文化の中にわりと浸透していて、
トップがぐっと動けばボトムもついてきやすいように思います。
ですから、その組織力を生かすために日本の経営者が
特に気をつけないといけないのは、
組織を誤った方向に導かないことにあると思うのです。
脱税・粉飾・製造日や産地の改ざんなどのコンプライアンス違反、顧客や社員を無下にするなどは、漠然と組織に属していると犯しやすい過ちと言えます。
リーダー不在の組織と言われないよう、経営者や管理者は
目下の状況に惑わされない理念・ビジョンを強くもち、
善悪も意思決定材料とすることを意識しましょう。