2019.09.24
寺尾会計の税務的な毎日
消費税簡易の方の軽減税率対応
遂に消費税が10%になり、軽減税率が始まります。
消費者としては
『お酒を除く「飲食料品」と「新聞」が8%、それ以外は10%』
と、ご理解いただければ十分かと思います。
9月末にはスーパー等に並ぶ酒類や、生活雑貨が品薄になるでしょうか。
さて、消費税の簡易課税制度を選択されているお客様から
「うちは建設業で、飲食料品の売上がないけど、影響あるの?」
とご質問いただきました。
答えから申し上げると、影響はありません。
軽減税率対象の売上がない事業者であっても、来客用のお茶など
飲食料品を購入することはありますから、8%の取引は発生します。
しかし、簡易課税制度であれば、
売上に対する10%の消費税から、
業種に応じたみなし仕入率を引いた残額が納付額となるため、
支払った経費に軽減税率があったとしても、
消費税の申告には全く影響がありません。
会計処理においては、「税込処理」をしている場合には
所得税や法人税における影響も全くありません。
「税抜経理」の場合、軽減税率を厳密に区分するか否かによって
損益計算書の科目内訳が多少変わることはあっても、
所得金額が変わることはありません。
ですから、経費を10%と8%に分けて記帳することについて
あまり神経質になる必要はありません。
制度の変わり始めですから、お分かりにならないことがあれば
遠慮なくお尋ねください。