2019.11.01
社長応援日記
自己研鑽しない日本人たち?
今年の2月、パーソル総合研究所が
アジア太平洋地域(APAC)14の国・地域の主要都市の人々を対象に
就業実態などに関する調査を行いました。
回答者の属性(一定の学歴・働き方・業種が多いなど)
回答国の属性(日本以外は成長国など)
対象者の属性(対象者は就業中の者のみ)など一定のバイアスがあるため、
この調査結果が各国の全体を表現しているわけでは、もちろんありません。
それを踏まえたうえで、非常に興味深いデータがあります。
【勤務先以外において自己研鑽や自己啓発をしている人の割合】は
他の国と比較して【日本がダントツで低い】というのです。
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具体的にいうと、
自分の成長を目的とする自己研鑽等を「何も行っていない」人の割合は
回答国全体で平均13.3%でした。
ところが、
日本においては、46.3%でした。
つまり、ほぼ半数の人が自己研鑽を行っていないというのです。
これはAPAC内最低の数値です。
ちなみに、日本に続いて数値の思わしくないニュージーランドですら22.1%です。
ダントツの低さです。
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これを素直にとらえると、日本の将来は大丈夫?!となります。
しかし、このデータを少しうがって見ると、
・勤務先において自己研鑽しているのでは?(OJT、職場内研修など)
・長時間労働により、勤務先以外において過ごす時間が短いのでは?
その他、いろいろな可能性も頭に浮かびます。
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1日は24時間です。
その時間の使い方は3つに分類できます。
① 睡眠(生命の維持)
②仕事(働く・勤める)
③ 余暇(楽しむ・休む)
「学び」は、「睡眠」「仕事」「余暇」どの使い方においてもなされます。
「睡眠」は、一日で学んだことを脳に定着させる役割があるといいます。
「仕事の学び」では、今の延長線上における成長を期待できます。
「余暇の学び」では、自分の幅を広げる成長が期待できます。
どの学びも当然に大切なものであることは間違いないでしょう。
仮説のように「勤務先において自己研鑽している」のだとしても、
余暇の学びが欠けているのはバランスが良くないといえます。
今回のデータをもって『日本はもうダメだ!』と悲観することはないと思いますが
日本で働く者として、心にとどめておきたい調査結果ではないでしょうか。
参照HP:パーソル総合研究所 APAC就業実態・成長意識調査(2019年)
https://rc.persol-group.co.jp/research/activity/data/apac_2019.html