2020.05.01
経営支援資料館
黒字経営にするために 第5回 資金繰りとは?(1)
中小企業支援のための中小企業診断士
河合裕
黒字倒産とは何でしょうか?
さて、ここまで粗利益を指標とする黒字経営についてお話ししてきました。
会社が黒字でなければ、会社はいつか倒産してしまいます。
ところが、いくら売上が増えても、またいくら利益が決算上増えても、
企業はいつでも倒産してしまうことがあります。
黒字倒産ということばをお聞きになったことがあると思います。
損益計算書上は黒字であっても、お金が入ってくるのが遅くなり、
その結果、銀行預金残高が減り、大事な支払いができなくなった場合です。
これが黒字倒産です。
黒字倒産とは、つまり、現金が回らなくなることです。
手形の不渡りを2回出したら、即、銀行取引停止となります。
いくらよい経営理念があり、よい商品があっても終わりです。従業員は路頭に迷います。
そうならないために経営者が考えるのが「資金繰り/キャッシュフロー」です。
今回からは、資金繰りについて考えていきたいと思います。