2021.04.13
家督相続 〜円満な相続のために〜
相続した土地を国庫に帰属させられる法律
現在、相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律が国会に提出されています。
追記 ※令和3年4月21日に成立しました。
この法律が可決されると、相続や遺贈により土地を取得した法定相続人が
その所有権を国庫に帰属させるように申請できるようになります。
管理等に過分の費用、労力を要する土地でなければ、国庫に帰属させることができます。
ですから、遠隔地で管理が厄介な土地を国に返納することが可能となります。
法案は今国会で成立させ、公布後2年以内の施行が見込まれています。
また、この制度と合わせて、これまで任意だった相続と住所変更の登記申請が義務化されます。
これらの制度の創設により、所有者不明土地の発生が抑制されることが期待されています。
相続のご相談に応じていると、山林等の所有権を放棄したいというお話をお伺いすることがあります。
法案が成立し、具体的な実務が明確になることが待ち望まれます。
参考HP
衆議院 相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律案
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g20409056.htm
衆議院 民法等の一部を改正する法律案(第76条の2)
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g20409055.htm
法務局 民法・不動産登記法(所有者不明土地関係)の改正等に関する要綱案
http://www.moj.go.jp/content/001340751.pdf