2021.05.15
経営支援資料館
事業再構築補助金の採択率を上げる方法 第2回 採択率を上げるには
株式会社エグボ
代表取締役 珠林直人
審査を要する事業計画書
補助金は助成金と違って、事業計画書を作成して審査に通る必要があります。
補助金の審査は年々厳しくなってきています。
採択率も、例えば「ものづくり補助金」は40%と言われております。
審査に通過するためには、その事業が魅力的で将来性があり、
社会のニーズに応えられる事業と感じてもらえる必要があります。
そのためには、説得力のある事業計画書に仕上げなくてはなりません。
根拠が明確で、簡潔にわかりやすくまとめる必要がある事業計画書は、
専門で書き慣れていない限り難度の高い作業と言えます。
事業計画書を作成する前に
作成に着手する前に以下の項目はしっかり考えておきましょう。
・なぜその新事業に転換するのか
・なぜ自社がその新事業に従事するのか
・その新事業は社会に何を還元するのか
・今の問題点と課題は何か
少なくともこの辺りがまとまっていないと、
事業計画の途中で方針がブレるなど、
申請後に「やっぱり、」と後悔することがよくあります。
核となる中心を押さえておけば、
多少の変更が出たとしても変更届で修正は可能です。
事業計画書の必須「市場分析」
事業計画書において、審査員が注目する点があります。
1.自社の事業概要、強み・弱み、機会・脅威、事業環境、事業構築の必要性
2.具体的な内容(提供する製品・サービス、導入予定の設備など)
3.製品・サービスと市場の状況(自社の優位性、価格設定、課題やリスクと解決方法)
4.実施組織、スケジュール、資金計画、収益計画(事業の相乗効果も予測する)
つまり、その製品やサービスが時代やニーズに応じたものであり、
それらの根拠が結果にどのようにつながるかというストーリー展開が必要です。
さらに地域特性やターゲット層の情報を加え、
自社の優位性をアピールすることが説得力のある事業計画書となります。
新事業のストーリーを語るように、
まずは「概念図」「フロー図」「比較表」があって、
それらに説明文を添えるくらいのつもりで作成したほうがいいと思います。
ただし、事業計画書はA4が基本になりますので、
写真や表を入れすぎると、どうしてもページ間に空白ができてしまいます。
それがムダな空白にならないようにする注意が必要です。