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コラム

2023.03.23

確定申告よもやま話

寺尾会計における 2022年度(R4年分) 確定申告 申告状況

令和元年分から続いたコロナウィルスの影響による申告期限延長が3年ぶりになくなり、本年は申告期限が通常に戻りました。

当事務所における申告件数は昨年と比べて若干増加しましたが、全件を申告期限内に提出することができました。
これもお客様が資料収集や医療費の集計、不明点のご回答などにご助力くださるおかげであると重ねて御礼申し上げます。

それでは、毎年恒例の「寺尾会計事務所における確定申告状況」をご報告いたします。

■個人事業所得

コロナ感染症対策の補助金等があったものの、前年対比では昨年の業績を下回った方が多かったように思われます。
原材料・人件費高騰、人材確保難、電子マネー決済、SNS発信、法令改正等々、
小規模零細企業でも対応していかなければならない課題が山積しています。
昔ながらでは通用せず、変化することが出来るか否かが、今後の明暗を分けそうです。

■不動産所得

賃貸物件の新築件数は僅少。建築資材不足と高騰、今後の需要予測などを考慮しての結果かと推測されます。
賃貸料の値上げは殆どありませんでした。これからといったところでしょうか。

■消費税

インボイス制度の導入に伴う、登録番号の確認をするお知らせが届いたというお話を多くお伺いしました。
各お客様の売上げや事業状況を勘案して、アドバイスをさせていただきました。
インボイス制度が始まったからといって課税事業者になることを強要されるものではなく
また、取引価格は相互の交渉によるため、売り手・買い手とも今だ様子をうかがっているのが現状です。
施行後は、事業者の手間が増加することは確実です。
レジやアプリの準備がお済でない方は、お早めにご対応ください。

■不動産売買

今年は共有地を売却されたお客様が多い印象でした。
また、空き家特例による譲渡も引続きあり、この特例の有用性を感じるところでもありました。

■株式譲渡

特定口座の申告が比較的少ない様に感じました。要因としては、損失ではなく売却益となり、
損失の繰越や通算の申告が不要であったのではないかと思います。

■所得控除・税額控除

株式取引を行う方が増える中で、配当控除を受ける申告が増えてきました。
令和5年分からは所得税と市県民税の課税方法が統一されるため、改めてお客様ごとに申告の有利不利の判断を行うこととなります。

住宅ローン控除は改正により控除率が0.7%へと引き下げられたものの、制度の適用を受けられるお客様は例年と同程度おみえになりました。

また、国連UNHCR協会などの認定NPO法人への寄付金も見かけるようになり、
所得控除か税額控除かの選択が求められるケースが例年より増加しました。

■贈与税申告

令和6年からの適用が見込まれる贈与税の改正をみこして、令和4年中に例年より多めの金額を贈与される方もありました。

相続対策としての計画的贈与をされている方へは、この改正について積極的にご説明しました。
教育取得資金贈与についてもこの4月から制度が変更される予定ですので、改めて制度を利用するかどうかの検討を行いました。

弊所では、確定申告業務が確実かつスムーズに進むよう毎年改善を図っております。
今年の実績を振返り、来年の更なる改良につなげていきたいと思います。

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