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コラム

2023.07.13

寺尾会計の税務的な毎日

相続時精算課税を選択した方へ届くかも?

令和6年1月1日から贈与税の課税の仕組みが変わり
これまでと比較して相続時精算課税制度を利用される方が増加するのではないかと予想されます。

同時に、相続税申告において、財産の申告モレが生じやすくなることも予想されます。


相続時精算課税制度(以下「精算課税」という)は
累計で2500万円までの財産に係る贈与税が、相続時まで猶予される制度です。
2500万円を超える部分に対しては20%の贈与税が課された上で、相続時に精算されます。

この制度を適用して贈与を行うには、
贈与した年の翌年3月15日までに相続時精算課税選択届出書を税務署へ提出する必要があります。

この届出書が提出されると、
この届出書において指定した贈与者(以下「特定贈与者」という)から提出年分以降に贈与を受けた場合には、
すべて精算課税により贈与税が計算されることとなります。

そして、その特定贈与者の相続が発生し、相続税を計算する場合には
精算課税によって取得したすべての財産の価額が、相続税の課税価格に加算されます。


精算課税を選択してから相続が発生するまで、30年、40年と期間が離れることも考えられますが
選択された方は、ご自身が精算課税を適用しているという認識を持ち、
精算課税を選択した年分以降の贈与税の申告書を、相続時まですべて保存しておく必要があります。

毎年贈与をされている方であれば、ご自身が精算課税を選択していることを覚えていると思いますが、
住宅建築資金のために贈与してもらった、土地を1筆贈与してもらったといった理由で
臨時的に贈与を受けた際に精算課税を選択した方は、ご自身が精算課税を選択していることを失念しているケースも少なくありません。

精算課税の選択をしていることを失念していた場合、
相続税の申告書に計上する財産が過少であることにより、修正申告や延滞税の必要が出てくることになります。


そんな中、東京国税局が、相続時精算課税適用者にお知らせの文書を送付する取組みを始めました。
確定申告時期に所得税や消費税の申告状況のお知らせが届くようなイメージかと思われます。

令和4年10月相続開始分から実験的に試行されるということですが
ぜひ全国の国税局で実施していただきたいものです。

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