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コラム

2024.03.13

寺尾会計の税務的な毎日

法人における接待交際費等の損金不算入制度

今年も、所得税・贈与税の確定申告期限まであと3日に迫りました。
寺尾会計には連日、申告内容の説明のためにたくさんのお客様にお越しいただいております。
いつもご足労をいただき、誠にありがたいことと存じます。


さて、そうこうしているうちに、まもなく税制改正が国会を通過する頃となります。

令和6年度の税制改正大綱には、法人税における交際費等の損金不算入制度についても記載があります。

接待交際費は、昭和29年度改正以降、原則的に損金算入できない支出です。
しかし、資本金1億円未満の中小企業の場合、年間の接待交際費のうち800万円までは
損金に算入されるという特例が設けられています。
この特例が3年間延長される見込みです。

平成18年度改正以降、接待交際費等の中でも飲食費については、
1人当たり5,000円以下であれば、この交際費等の範囲から除外されてきました。

つまり、単価5,000円で20人の会食を行い10万円の飲食費を支出したとしても、
800万円上限の交際費に含めることなく、すべて損金として認められます。

今回の税制改正が通過すれば、令和6年4月1日以降に支出する飲食費については
損金算入額の上限がある交際費等の範囲から除外される飲食費が『1人当たり1万円以下』の場合となります。
物価の高騰により飲食代も値上がりしていることに対応した改正、
あるいは、飲食費を使うことで経済の活性化を狙う目的の改正といえるでしょうか。

この一人当たりの交際飲食費の損金不算入除外の適用を受けるためには、
次の事項を記載・保存する必要があります。

 ・飲食等のあった年月日
 ・飲食等の相手先名、その関係
 ・参加した人数
 ・飲食費の金額
 ・飲食店の名称、所在地


飲食費は税務調査で指摘事項になることが多い科目です。

その理由のひとつは、事業と関係のない飲食の領収書を接待交際費として計上する、
プライベートな目的で購入した贈り物を接待交際費として計上するなど
経費とならない領収書を紛れ込ますことが比較的容易であるためです。

税務調査で指摘されないためにも、接待飲食代については損金算入の上限にかかわらず
特に相手先の名まえとその関係を記載する習慣をつけましょう。

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