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コラム

2024.08.13

家督相続 〜円満な相続のために〜

お盆は「そうぞく」を考えるよいタイミング

相続は人が亡くなることで開始し、その方の遺されたものを家族や親族が受け継ぐプロセスです。

相続は、大切な方が亡くなるという意味でも、遺産が誰かに移転するという意味でも、
家族にとって大きな出来事の一つです。

そんな相続が開始したご家族の共通した願いの一つが「争わずに相続を終えたい」ということでしょう。

相続の際に遺産分割などで激しく揉めるご家族を「争族」と表記することも一般化してきましたが、
このような争いは、感情的なストレスや法的なトラブルを引き起こし、家族関係の分断を生んでしまいます。


争族が発生する原因は複合的で、単純なものではありませんが
たとえば下のような社会環境の変化があるように思います。

●戦前の家督相続・長男相続の時代から、法定相続の時代への変容
  ・財産は家長・長男が相続するものと最初から決まっていない

●一族単位や内輪という考え方から、個が尊重される考え方への変容
  ・一族がより繁栄するために、自分が遠慮する必要がない

●居住・職業の自由に伴う、家族間の関係性の希薄化
  ・家族間の共通項が少なく、生活習慣や考え方がそろわない
  ・家族の中心となる兄弟姉妹がいない

●生涯独身、子孫がない、離婚再婚など、相続人の関係性の複雑化
  ・相続人同士が顔を合わせたことがない

●マスメディア、SNS等による相続関連情報の周知、浸透
  ・一部、諍いを助長するような過激な表現や誤解の生じやすい表現も見受けられる

すべての人が法の下に平等であることは大切なことであります。
しかし同時に、相手をおもんぱかれない場合や話し合いができない場合には、
争いごとになりやすい状況であるともいえます。


現代ではLINEなどの電子的コミュニケーションツールの発達や、多様なコミュニティの成立により、
家族間で顔を合わせて直接言葉を交わす機会が減少しています

また、一昔前までは家族の絆を深める機会でもあったお盆に一堂で集まるご家族も減少しています。

毎年互いの近況を報告しあったり、感謝の気持ちを共有することで、
問題解決の糸口を見つけることができるかもしれません。

家族がテーブルを囲む機会をお盆・正月期間に限る必要はありません
大切な方が亡くなる前から家族全員が一堂に会する恒例行事を意識的につくってみてはいかがでしょうか。

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