2020.12.13
経営支援資料館
「思わず買わせてしまう顧客心理学」のIT活用術 第1回 ストループ効果 これをやったら売上が落ちる、色とデザインの話
リフォーカス株式会社
片桐かほり
1.「ストループ効果」とは
ストループ効果は、1935年に心理学者ジェームズ・ストループにより報告されました。
同時に提供された2つの情報がぶつかり合うと、
不快感・ストレスなどの感情が発生し、理解を困難にする現象のことです。
今回は購買の場面でのストループ効果を色とデザインの話を例にして解説します。
ストループ効果の1番ポピュラーな例をあげると、「文字と色」の話があります。
まずはこちらをご覧ください。
2.例)文字と色
赤=赤色、青=青色、黄=黄色、緑=緑色
この文字と色の2つの情報は、全て違和感がありません。
しかしこちらはいかがでしょうか?
文字と色の二つの情報は、全て違和感をもってしまいませんか?
これが、「ストループ効果」です。
この「違和感」が購買の場面であると、お客様の「購買意欲」が下がります。
ではここから、購買の場面でのストループ効果の例をあげていきます。
3.例2)食べ物と色
特定の商品には、特定の色のイメージがついているものがあります。
「ご飯」といえば、普通は白いご飯ですね。
これが別の色だったらどうでしょうか?
左:白い卵ご飯
右:青い卵ご飯
この写真はカラーマーケティングセミナーの時に一番「どよめき」が起こる写真です。
違和感というよりも、むしろ気持ち悪さが先に立つのではないでしょうか?
色彩心理の話では、「青色のパッケージは食べ物には向かない」といわれていますが、
もちろん青色すべてが向いていないわけではありません。
例えば、アイスクリームや牛乳、お豆腐などの冷たい商品のパッケージは青色であっても
一般的に受け入れられます。
逆に、食べ物に適している色として「赤色」があげられますが、こういう冷たい商品には
赤色のパッケージは適さない傾向があります。
ご飯の場合は、基本的に温かいイメージがあるので、
商品自体が青色だといかにも美味しくなさそうなイメージにつながりやすいです。
4.いかに違和感を感じさせないか
商品・サービスを紹介する際は、
色・デザイン・文字などで「いかに違和感を感じさせないようにするか」は大事です。
事業者はつい「事業者目線」になってしまうものですが、
「顧客目線」になって自社のホームページ・ECサイト・ランディングページ・その他広告媒体などで
ストループ効果を感じられるところはないかを一度チェックすることをおすすめいたします。