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コラム

2021.11.23

経営支援資料館

会社をひとつにして強くする社員活力創出経営のススメ             第5回 2つの動機づけ理論で社員力を引き出す施策づくり

オフィスオントロジー
代表 組織活性化コンサルタント 友成治由

給料を上げてもモチベーションは上がらない?

社員満足度を高める取り組み、成功していますか?
いろんな取り組みを分類すると、その効果にはある決定的な違いがあります。
それを理解しないままでは、せっかくの取り組みも期待通りにはなりません。

職場における社員モチベーションの要因を心理学者ハーズバーグが研究しました。
モチベーションというと、まず給料上げや労働時間の短縮などが思い浮かびます。
しかしハーズバーグは、それらは「モチベーションを上げる」ものではないと言います。
どういうことでしょうか?

モチベーションを下げないための取り組み

社員モチベーションへの取り組みは、大きく2つに分類できます。
ハーズバーグによって、もたらす効果に違いがあることがわかりました。

ひとつを「動機づけ要因」、もうひとつを「衛生要因」といいます。
「動機づけ要因」とは、仕事に満足をもたらすもの、
「衛生要因」とは、仕事への不満足を抑えるものです。

給料や労働時間は「衛生要因」に入ります。
必要十分に満たさなければ、不満足になり、モチベーションが下がりますが、
与え続けたからといって、満足度向上やモチベーション向上にはつながりません。

もちろんだからといって軽く見ていいものではないので、ご注意ください。
衛生要因は社員に安心して働ける環境を与え、生産性低下を防ぐためにあります。
衛生要因を無視すると、組織がバラバラになってしまいかねません。

ちなみに研究結果、もっとも不満足をもたらすのは「会社の方針と管理」でした。
社員は、経営方針が公平で納得できるものかいつも見ている、ということがわかります。

モチベーションを上げる取り組み

モチベーションを上げるものは「動機づけ要因」です。
生産性向上や業績向上にはこちらが寄与します。
動機づけ要因には、「昇進」「責任」「仕事の面白さ」「承認」「達成」などがあります。

動機づけになるかどうかは、要因が「仕事の外」にあるのか、
「仕事そのものの中」にあるのかに違いがあります。

たとえば「昇進」や「責任」という要因は、それだけ仕事の権限が広がり奥行も広がり、
幅が増え、仕事そのもののやりがいを感じられます。

モチベーション向上は、意味も奥行きもある仕事をどれだけ社員にまかせるかにあります。ひとは本来、「いい仕事」をすることで充実感を得たいのです。

内からやる気を引き出す3つの条件

ではどのように仕事をまかせれば、モチベーションが上がるのでしょうか?
それには心理学者エドワード・デシの「内発的動機づけ3つの条件」が役立ちます。

1つめは、「自律」
みずから決めることができることです。
仕事への権限や決定権がより大きくなると、それだけ社員はやる気を出していきます。

2つめは、「有能感」
自分にはできると思えること。
がんばればできると思えることが大切です。
逆にいえばできないことをやらせ続け、放り続け、自信を失わせると、やる気はガタ落ちに
なりますからご注意ください。

3つめは「よい人間関係」
経営者や上司や仲間に認められていることです。
いい人間関係の中で応援されているという感覚が大切です。
とくに、もっとも影響が大きいのが1つめの「自律」です。
まずは社員がより「自律性」を発揮できる権限や仕事内容がポイントになるでしょう。

「社員モチベーション2つの要因」と「内発的動機づけ3つの条件」を組み合わせて、
どんどん社員たちを元気に育てましょう。

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