2021.12.23
寺尾会計の税務的な毎日
令和4年度 税制改正大綱
12月10日に自由民主党・公明党から令和4年度 税制改正大綱が公表されました。
今年の夏ごろから週刊誌等で取り上げられていた
暦年課税贈与の見直しについて、具体的な施策は記載されませんでした。
ただ、相続税・贈与税のあり方を見直す意向は明らかにされています。 p10
・相続税と贈与税をより一体的にとらえる
※相続時精算課税と暦年課税制度の見直し
・格差の固定化を防止する
※家庭内の資産の移転に対する、贈与税の非課税限度額の見直し
今後、具体的な実務上の運用方法や・実現可能性が検討されていくことでしょう。
他にも、所得税の所得控除の適正化、私的年金等に関する公平性確保、
個人事業者の記帳水準の向上と青色申告制度の見直しも、今後の検討項目に上がりました。 p9
令和4年度中の税制に係る検討課題は、個人課税が中心となりそうですね。
さて、令和4年度の中小企業や個人課税としては、次の税制などで延長、見直しが記載されています。
=中小企業=
・所得拡大促進税制(拡充、延長) p6、p47
給与等支給額の増加額の最大40%控除
・事業承継税制 p6、p34
非上場株式の納税猶予に伴う特例承継計画の提出期限延長
(令和6年3月末まで)
=個人課税=
・住宅ローン控除(延長、見直し) p5、p16
令和7年まで延長、借入限度額・控除率・控除期間の変更
・住宅資金等贈与(延長、見直し) p6、p33
令和5年まで延長、非課税限度額の減額
・記帳義務の不履行など悪質な納税者への対応 p13、p29
・財産債務調書制度の対象者(範囲拡大)p14、p86
・配当所得等に係る所得税・住民税の課税方式の一致 p91
参照HP:
自由民主党 令和4年度税制改正大綱
https://www.jimin.jp/news/policy/202382.html
文中のページ数は税制改正大綱の該当ページです。