2022.04.23
中小企業の事業承継
中小企業の経営者に特有の相続財産
中小企業の経営者の方が遺されることが多い、特徴的な財産は次の2つです。
・ 自社株式
・ 会社に貸している土地、建物
この2つが遺産の半分を占めている場合も少なくありません。
また、どちらも会社の経営にとって不可欠な財産であるだけに
生前に相続対策をすることは、経営者として考えるべきことの1つとも言えるのではないでしょうか。
その相続対策を講じるために欠かせないのが、財産評価額の算定です。
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自社株式の評価方法は、次の2つの評価額を組み合わせて評価することになります。
・類似業種比準価額
配当金額、利益金額、純資産価額から算定する価額
・純資産価額
会社の純資産価額から算定する価額
相続税評価額と帳簿価額が大きく異ならない場合、
貸借対照表の純資産価額を発行済株数で按分すると純資産価額の概算となります。
会社の株主構成や取引規模、会社の種類や業種などに応じて
どちらの価額をどの割合で組み合わせるかが変わります。
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土地の評価方法は、次のいずれかの方法で算定します。
・路線価方式
路線価を基として調整した価額に地積を乗じて算定する方法
・倍率方式
固定資産税評価額に指定倍率を乗じて算定する方法
どちらの方法で算定するかは、所有している土地の場所によって決まっています。
会社に有償で貸付けている場合には
上記で計算した金額から借地権割合や貸家建付地割合が控除されます。
また、相続税の申告期限において相続人がその法人の役員である場合には
小規模宅地等の特例の適用により、相続税評価額が80%減額されることもあります。
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建物の評価方法は、固定資産税評価額です。
会社に有償で貸付けている場合には
上記で計算した金額から借家権割合が控除されます。
相続対策も事業承継もはやく検討を始めるに越したことはありません。
あいまいな不安を、目に見える課題にするために、まずは経営者の財産評価額の算定をしてみませんか。