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コラム

2024.09.23

社長の右腕に!経営支援

生産性を上げるには?効率アップ?能率アップ?

所得拡大促進税制や賃上げ税制により、政府が給与水準の引上げを後押ししはじめて10年以上の時が経過しました。
その間に、人件費の高騰や物価上昇の上昇が起こり、各企業は、否が応でも給与等の引上げをする必要に迫られています。

賃上げを行うためには、売上総利益を増加させる必要があります。
そして、売上総利益を増加させるには、企業の生産性の向上が欠かせません。

今回は、生産性を向上させる手法について、あらためて考えてみたいと思います。


まず、生産性とは、成果÷投資(アウトプット÷インプット)で計算されます。
つまり、どれだけ効率が良いか、そして、どれだけ能率が高いかを表す指標です。
効率と能率、似たような言葉ですが、その違いは次のとおりです。


効率性とは、資源(時間、エネルギー、費用など)に対する成果の比率をいいます。
いかにインプット少なく成果を上げるかという、費消する資源に重点をおく指標です。
例えば、2時間かけて5の仕事をするのと、1時間かけて5の仕事をするのでは、後者の方が効率が良いといえます。

では、効率が上がれば生産性が上がるかといえば、そういうわけではありません。

例えば、1時間かけて5の仕事をして残りの7時間をムダにするのと、8時間かけて10の仕事をするのでは
前者の方が仕事の効率はいいものの、総合的にみると後者の方が生産性が高くなります。
(前者の生産性:5÷(1+7)=0.625 < 後者の生産性:8÷8=1.000)


能率性とは、成果に対して投下する資源の比率をいいます。
一定のアウトプットを出すためにどれだけの資源が必要かという、成果に重点をおく指標です。
例えば、5の仕事をするのに2時間かけるのと、5の仕事をするのに1時間かけるのでは、後者の方が能率が良いといえます。

では、能率が上がれば生産性が上がるかといえば、そういうわけでもありません。

例えば、50の仕事をするのに1時間かけて5,000円の材料を使うのと、
50の仕事をするのに2時間かけて2,000円の材料を使うのでは、
前者の方が能率はいいものの、総合的にみると後者の方が生産性が高くなります。
(前者の生産性:50÷1時間÷5,000円=0.010 < 後者の生産性:50÷2時間÷2,000円=0.0125)


いかに効率よく(少ないインプット・資源で)、かつ、能率を上げたか(一定のアウトプット・成果を得たか)という成果に対する総合的な評価指標が生産性です。

総合的な指標であるだけに、いろいろな要素が絡み合って成立しているといえます。
ですから、どのようにして生産性を向上させるかと考えていても、
結局は生産性の向上を妨げる原因が漠然として、具体的な解決策が浮かばないことも考えられます。

問題を解決するためには、原因を細分化し、細分化された原因ごとに改善策を考えていくことが有用です。

ヒト・モノ・カネそれぞれにに対する効率や能率はどうかなど、様々な視点を用いて原因を把握し、
生産手段や資源、労働力などの組み合わせ、業務の流れや仕組みを変えることで、
新たな価値が生み出され、最終的に生産性が向上するのではないでしょうか。

関連HP:利益を追うのではなく、生産性を高める!
https://www.teraokaikei.com/mm/04_0007.html

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