こうすればうまくゆく! 中小企業のIT・システム化
キャリアコンサルティングセンター
代表 小林 順一
第3回 中小企業のIT・システム化の原則
経営資源が限られている中で、うまくIT・システム化をやりとげ、
企業経営の結果(売上や利益など)を増大させるためには、6つの成功条件があります。
- 徹底的に議論する
- ステップバイステップ
- 業務ごとのIT・システム化のバランス
- プライオリティー思考
- IT・システム化の責任者の選任
- 社長
今回は、 IT・システム化の原則ともいえる①~③についてお話します。
使えるシステム化には議論が必要
使えるシステムを構築するためには
「ウチにとって経営に直結するシステムとは何か」を徹底的に社内で議論すべきです。
そしてやるなら、他社の単なる物まねではなく
本当に自分たちの会社にフィットするものでなければなりません。
社内での真剣な議論のない会社は
とかく社外の情報サービス会社の言いなりのシステムを一気に導入してしまい、
使われないシステムやただ動いているだけのシステム、はたまた、
ITと手作業の2ルートのシステムが存在するというジャングル状態に陥ることに
なります。
システム化はステップバイステップで
システムの構築は、一歩一歩のステップアップが原則です。
一足飛びに膨大な資金を投入して外部の優秀なコンサルタントやシステムエンジニアに
システム構築を依頼して一気に実力以上のシステムを作ったものの結果は
想定通りの効果が出ないといったことになる場合が多々あります。
それは、人がそのシステムについてゆけないからです。
結局こんなシステムは宝のもちぐされになってしまい、機械が動いているだけのものに
なってしまいます。
こんな無駄なことはありません。
システム化は業務に携わる人のニーズに合致したものでないといけません。
ですから、システムのグレードアップも一歩一歩のステップアップが原則です。
システム化はバランスをとりながら
また、会社によっては、販売マーケッティングシステムは相当高度なところをやっていても
人事・給与システムは初歩の初歩といったように、
システム間で相当な格差を生じているところもあります。
会社の総合的なIT・システム化の効果を高めるためには、
全体のバランスをとってゆくことも大切なことです。
■次回のテーマは
<IT・システム化への取り組み方>です。
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