誰も言わなかった!中小零細企業の成功法則!

力の差が「2乗」となる戦略はこれだ!

(有)コーチングマネジメント実践会代表

行動変革プロデューサー 鈴木 誠一郎

勝てる戦いを志向する

かつての第二次世界大戦においてアメリカは空中戦では、
常に敵方の兵力の3倍を投入して戦っていたといわれています。

 

これには厳密な確率論が背景にあります。
例えば、同じ戦闘能力の戦闘機でアメリカが5機、日本が2機で戦ったとします。

 

すると、アメリカの戦闘機は日本の戦闘機から攻撃を受ける確率は

一機当りでは5分の1です。

2機だと5分の1×2=5分の2=0.4倍の確率で攻撃されるわけです。

 

これに対して、日本の戦闘機がアメリカの戦闘機から攻撃を受ける確率は

一機当りでは2分の1です(2機しかいないため必ずどちらかが攻撃される為)。

しかも、日本の戦闘機はこの攻撃確率をアメリカの5機全てから受けますので

2.5倍(2分の1×5=2.5)確率で攻撃されるわけです。

ですから、当然この2機は撃墜されるでしょう。

相撃ちになったとしても、アメリカの戦闘機は3機が残るというわけです。

 

このように「同じ戦闘能力」であるならば、
「兵力(戦闘機の数)」が多いほうが必ず勝つというわけです。

 

つまり、同じ戦闘能力で戦った場合は兵力の強いほうが「2乗作用」で
有利に働くというわけです。

 

だから、アメリカは大編隊を組んで戦ったのです。

必ず勝てる戦い方を志向していたのです。

極めて科学的な戦い方です。

中小企業の勝てる戦い方

企業対企業の競争関係においてもまったく同様であるわけです。

大企業と同じ「武器」と「兵力」で戦えば大企業が絶対的に有利なのです。

 

ですから、同じ土俵では戦わない。

強い企業のいる市場では戦うなということです。

 

そして、どんな分野でも良いから、シェア第1位を取ること。

これこそ中小零細企業が勝てる方法なのです。

 

しかし、それでも同じ市場で戦わざるを得ない場合に
「弱者」はどうすれば勝てるのでしょうか?

 

それは「局地戦」に持ち込むという方法です。

 

局地に追い込んで「1対1」で戦うのです。

限られた狭い市場では戦闘能力が同等になりますから、

「1対1」であれば確立的には相撃ちとなりますね。

 

でもこれでは「勝ち」になりません。

 

そこで、相手よりも「戦闘能力」の高い「戦闘機」をもって戦うのです。

 

つまり、人・モノ・カネを集中投下するということです。

戦闘能力が高い戦闘機1機と戦闘能力が普通の戦闘機が戦えば、

確率的に戦闘能力が高い戦闘機が勝つということです。

企業対企業の競争関係もこれとまったく同じなのです。

 

すなわち「弱者企業」は「強者企業」を「1対1」になるような狭いエリアを選び、

そこで相手よりも攻撃能力を高める戦術(DMを3倍にする、営業マンを3倍にする、

店舗を3倍にする、等)を取ればそのエリアでは第1位を取れるということです。

 

この戦略を次々にエリアを変えて行っていくことでシェア奪還が可能となるのです。

 

このようにしてシェアが40%を超えると、

規模の経済や情報力、信用力が一気に高くなり、

並行して利益率も大きく向上していくのです。

 

例えばアメリカのジェネラル・エレクトリックでは、

自社の商品ポートフォリオを見直し、

商品シェアが40%以上ある商品を残し、7%以下の商品は撤退してしまいました。

これくらいのドラスティックなことが必要だという例ですね。

 

※参考文献:「ランチェスター思考」(福田秀人著)

      「コトラーのマーケティング思考法」(フィリップ・コトラー著)

      「小さな会社 設けのルール」(竹田陽一/栢野 克己 共著)

      「イノベーターの条件」(ピーター・F・ドラッカー著)

      「リ・ポジショニング戦略」(ジャック・トラスト著)

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