A4用紙2枚から始める【事業計画書作成講座】

経営コンサルタント

平野貴之

第6回A4用紙2枚の事業計画書のまとめ

 

A4用紙2枚の事業計画書は
「経営理念⇒経営戦略⇒経営戦術⇒5ヶ年の予想損益計算書」の順に作成して
いきますので、最後に、数字の計画(5ヶ年の予想損益計算書)です。

予想損益計算書の作成方法

前回までの流れで作成すれば、具体的な行動計画まであるので、

後は、それを数字にしていくだけです。

 

前期までの数字は決算書にありますので、

「前期の数字に対して、今期、この行動計画を実行したら、

今期末の数字はどうなるのか?」を予想するだけです。

 

さらに、

経営戦略もあるので、5年間の数字も、それほど、難しくなく予想出来るはずです。

 

ここで注意が必要なのは、

未来の数字だからと言って、経営戦略や経営戦術に基づかない数字では、

計画にはならないということです。

 

現状(前期の数字)から行動を基に積み上げていった数字が

1年後や5年後の数字になるという点を忘れないでください。

予想損益計算書を絵に描いた餅にしないためには?

経営者の相談で、「銀行が事業計画書の実行可能性を怪しんで借入が出来ない」という話があります。

 

これは、事業計画書を絵に描いた餅だと思われてしまっている場合です。

 

それは、数字の計画だけしか作成していないから、

もしくは、

数字の計画を先に作成し、辻褄合わせで経営戦略と経営戦術などを作っているから

です。

 

今までお話してきたように、

事業計画書は、経営理念、経営戦略に基づいて、行動計画を立て行動した結果、

数字計画が出来るのです。

 

これが逆になれば、

いくら良い数値計画でも、実行できそうもないと感じてしまうのは当然です。

 

何も特別な事を言っているわけではありません。

 

前回の、銀行対応初級講座のお話のように、

自分がお金を貸す立場でイメージすると分かりやすいのです。

その事業計画書をみて自分がお金を貸すかどうかという視点で作成してみると

上記までの流れで作成していく方が良いと気付きます。

A4用紙2枚の事業計画書のまとめ

今回まで、6回に渡って、A4用紙2枚の事業計画書についてお話してきました。

もしかすると、今まで聞いた事業計画書の作成方法などとは違ったかもしれません。

 

でも、
私自身が上場準備・株式公開準備企業で、

事業計画書を作成する体制作りを従業員として数社で経験し、

その後、経営コンサルタントとして、数多くの企業の事業計画書の作成や

作成の体制作り及び銀行借入のお手伝いをしてきた経験から、お伝えした内容です。

 

実際にA4用紙2枚から事業計画書を作成することで、

資金調達が出来たり、売上や利益があがったりしています。

 

本当に、事業計画書は作成してみるとメリットばかりです。

逆に作成しないデメリットは多くあります。

しかし、作成するにはハードルが高いのは確かです。

 

でも、「自分たちが行動出来る事業計画書」「読み手に伝わる事業計画書」

作成することによって、より良い経営をすることが出来るのです。

 

ぜひ、この機会にA4用紙2枚からの事業計画書を始めてみませんか?

[完]

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