中小企業の提携戦略
さくらマーケティングサービス
西原弘之
第6回 経営者がやること
「凡人には凡人なりの結果がついてくる」
「凡人には凡人なりの」とは刺激的なタイトルですが、
この世の森羅万象の事柄全てに当てはまることです。
どこで出した決断が、どう間違っていたから、どのような結果になったのか、という事を
常に頭に入れながら日々決断・行動を軌道修正してゆく必要があります。
私も自戒を含めていつも思っているのですが、
出てきた結果はすべて自分が行ってきたことに対する通信簿のようなものです。
いざ他社との提携戦略を決断する段になれば内容はかなり高度ですし、
様々なリスクが目の前に景色として広がる経営者も少なくないでしょうから、
たやすい事とは申しません。
リスクヘッジ優先で考えれば、何もしないという保守的な決定でもいいのでしょう。
しかし、
もし貴社が「今のままではじり貧」というシチューエションに置かれている場合には、
何かを変えてゆかねばならない事は明白です。
それでもやはりリスク回避優先という決断に至るならば、
それは凡人の発想といわざるを得ないと私は考えています。
そして、凡人には凡人なりの結果がついてくるのです。
多くの企業の経営者が、これまで私が書いてきたようなことはわかっており、
総論としては賛成なのですが各論になると前に進まなくなります。
人情としてはよくわかりますし、
社員を抱えている立場からすると簡単なことではないのですが、
現状がもしも「伸びない」「将来像が見えない」のであれば、
経営者は果敢に変化を起こさなければなりません。
「最後に、経営者のやること」
このメルマガを読んでいただいている経営者の方々は、
胸襟を開いて経営を話し合える経営者仲間、といえる人をお持ちでしょうか。
孤独な中小企業経営者ではないでしょうか。
会社や社員の未来を切り開けるでしょうか。
事業を進めていけば、設備・技術・人材・資金・ネットワーク・タイミング・
マネージメントなど、あらゆる面で壁に当たることがあります。
そんな局面をブレークスルーする為には、経営者のネットワークの厚みがモノをいいます。
人ひとりの力など知れていますので、中小企業の経営者は様々な会合にどんどん出てゆき
経営者仲間のネットワークを広げてパートナーといえる相手を常に探し、
ひとたび信頼しあえる人に出会ったならば、
彼らと手を携えて事業に立ち向かう可能性を話し始めるべきです。
自前主義にこだわった結果、
明確な将来像が描けずに社員が希望を失い去ってゆくような事態は避けたいところです。
社員は常によりよい環境や条件を求めているものですから
彼らを維持するだけでなく活性化するために
明確な未来像を描くのが経営者の重要な仕事と割り切ってください。
人は希望があれば勝手に活性化する存在です。希望があればやる気がみなぎってきます。
他社との提携は、その一法となることでしょう。
[完]