従業員に給料分働いてもらうには
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さくらマーケティングサービス
西原弘之
第5回 中小企業は2軍戦力で戦うもの
そもそも「できる人」は中小企業には来ない
ここまで読み進んだ経営者の中には、「そんな大変な細かいことをしなくても、
できる人に来てもらい、給料をはずんで重用して仕組みから構築してもらおう」
こう考える経営者もあるかも知れません。
もしかしたらそういう人が来る可能性があるのかもしれませんが、
今や大企業でも人材不足の時代です。人は沢山いても"人材"が足りない。
できる人がわざわざ中小企業に来る理由が無いとまず考えるべきでしょう。
攻めの「ES」で競争に勝ち抜こう
中小企業には、しかしながら大手に伍して戦える武器があります。
それは「ES」です。
聞きなれない言葉かもしれませんが
Employees' Satisfaction 直訳すれば従業員の満足、です。
給料分働いてもらってないのに、まだサービスするのか?!と早合点しないでください、
このESこそが最近の企業経営の武器として注目されているのです。
- 一人一人の適性をしっかり見抜いて適材適所の配置をすることで効率をあげる
- 効力感(やりがい)を持って長く働いてもらう事で経験値の社内蓄積を高める
- それがチームワークの質を高めて競争に勝つ
この状態だと従業員はおおむね満足して働いていると推察されます。
すると、"""できる人"を何とか探して入ってもらうよりも、ESを上げた方が
長い目で見た時に企業にとっては得だった、という事が分かってきたのです。
人材難が嵩じた結果このESに辿り着いた企業は多く、
最近では大手企業でさえもがこれを言い出しています。
本来、このESは「できる人」を取ることができない中小企業の武器なのですが。
広島カープがビジネスモデル
野球でいえば2軍選手ばかりというのが中小企業のスタッフです
中小企業はオール2軍で戦わなければならないのです。
そこには大変良いモデルがあります、それは昨年優勝した広島カープです。
市民球団であり高い年俸が払えないカープは育成に力を注いで
ドラフトでも高校生を指名したり、他球団を戦力外になったような選手も採用したりして
適材を適所で使うというやり方をしてきました。
マスコミからはオール2軍と揶揄されたものですが、皆さんも知っての通り昨年の
あの優勝です。
一般的に、育成してもらった場所には、愛着を持つものです。
カープはまさに選手がそれを持っていて、
育ててもらった球団という言葉をインタビューでよく聞きますし
実際メジャーからカープに帰ってきたエースもおりました。
中小企業がなすべき人事政策をカープは実践してきているわけです。
この点を指摘するエコノミストは数多く、このサイトの記事はわかりやすいと思います
http://hanjohanjo.jp/article/2016/10/13/6569.html
オール2軍でいかに戦うのか、その足元は明るく照らされているでしょうか?
2軍戦力を嘆くのではなく、
逆手にとってESを磨き、ロイヤリティを持って働いてくれる従業員を作る。
ここは監督たる経営者の腕の見せ所です。
給料分以上の働きをしてくれる従業員づくりの為に
広島カープの経営をビジネスモデルの参考にしてみてください。
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