誰も言わなかった!中小零細企業の成功法則!
世の中の情報の90%は小さな企業には適用でない! 大企業の「やり方」をまねていると必ず失敗する!
(有)コーチングマネジメント実践会代表
行動変革プロデューサー 鈴木 誠一郎
すべての情報は大企業のために?
日本には「会社」が約700万社あるといわれています。
その中で大企業と言われる会社は、わずか3%に過ぎません。
しかし、今日の日本経済は大企業中心で廻っているといっても過言ではないのです。
それはテレビをつければわかります。
番組提供のCMはすべて大企業ばかりですね。
雑誌や新聞もその内容は大企業向けに送られている情報がほとんどなのです。
経済評論家の話もすべて大企業を念頭に置いた話をしています。
経済評論家は大企業に役立つ情報を流すところに、彼らの生存理由があるのです。
大企業から相手にされなくなれば消えていくしかないのです。
中小零細企業むけの情報というのはわずかです。
業界新聞や業種を絞った専門雑誌くらいでしょう。
したがって、中小零細企業の経営者が
テレビや新聞などから得た情報を基に経営戦略をプランニングすれば、
それは大企業のものと同じ方を向いた戦略にならざるを得ないのです。
大企業と中小企業では資本規模が違いますから、
当然利用可能な人・モノ・金の規模も異なるわけです。
大企業と同じ戦略を中小企業が取ったらどうなるか?
第1回でお話ししたように、
同じ武器で同じ戦場で戦えば人数規模の大きい方が勝つのが常道です。
ビジネスの世界では、マーケットでの第1位企業がマーケットリーダーとなることから、
マーケットの基本原則として、
すべての面で第1位企業に「有利」に作用してしまうのです。
ですから、
中小企業は大企業とは異なる差別化戦略、独自戦略を取らなければ成功しません。
働けど働けど楽にならずという状態に陥るだけです。
中小企業が成功するキーワード
中小零細企業が成功するキーワードは、
どこかで1番、オンリーワンになることと言えます。
オンリーワンとは「他では得られないユニークな価値を提供することができる」
ということでもあります。
貴方の会社が他では買うことの出来ない商品やサービスを取り扱うことができれば
オンリーワンということですね。
しかし、小売業の場合は基本的にメーカーから仕入れた同じ商品を扱っている
わけですから「差」がつきません。
また、これだけのモノが溢れている中で他では扱っていない商品を扱うことは
困難でもあります。
どこでも扱っているようなものを売ると競合相手がたくさんいることとなります。
すると、より多くの品揃えをして他店より安く提供していくことにつながります。
これは体力勝負です。
これでは大企業が有利ですね。勝ち目がありません。
貧乏ヒマ無し状態の連鎖から抜け出すことができなくなるのです。
中小企業がオンリーワン企業になる方法
では中小零細企業はどうすればいいのか。
ある特定の地域、または超ニッチ市場において第1位を目指せば良いのです。
1番になれば嬉しいものです。
気がつけば利益もしっかりと出ています。
特に個人企業であれば、大企業が手を出さないような商品やサービスを探す
という手があります。
あまりにもみみっちい商品で、とても大企業が作るわけにはいかないというようなものが
じつは「穴場」なのです。
体裁は関係ありません。利益が出ることが第1優先なのです。
たとえば、ドラッカーが命名した「シンデレラ商品」を見つけ出し、
それに集中することが必要なのです。
「シンデレラ商品」とは市場規模が小さすぎることから
その業界からは見向きもされていないような分野の商品やサービスを指します。
例えばファッション業界で言えば、パンツの裾上げサービスとかネーム刺繍のような
極めてマイナーな商品やサービスのことですね。
これは大企業では手をつけません。限りなくニッチな商品やサービスと言えます。
だからと言ってバカにしてはいけません。
これらは必ず発生するサービスであるわけです。
需要が必ず発生しているのです。
仮にこのマーケットでシェア第1位企業となれば大成功と言えます。
というのは、第1位企業の1人当り経常利益というのは
市場占有率の2乗に比例するものなのです。
これは経営原理であるので、
大企業であろうが、零細企業であろうが、当てはまる原則なのです。
ですからマイナーだろうが超ニッチだろうが、
そこで第1位企業となることが強く求められるのです。
大企業と同じような商品やサービスで競っては成功しないのです。
※参考文献:「ランチェスター思考」(福田秀人著)
「コトラーのマーケティング思考法」(フィリップ・コトラー著)
「小さな会社 設けのルール」(竹田陽一/栢野 克己 共著)
「イノベーターの条件」(ピーター・F・ドラッカー著)
「リ・ポジショニング戦略」(ジャック・トラスト著
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