誰も言わなかった!中小零細企業の成功法則!

世の中には強者の戦略と弱者の戦略が厳格に存在する

(有)コーチングマネジメント実践会代表

行動変革プロデューサー 鈴木 誠一郎

戦略と戦術の違い

「戦略」というのは、元はギリシャで「将軍の術」を意味していました。

 

これに対して、「戦術」は「兵士の術」です。

したがって「戦略」というのは、将軍が自らの軍隊を効果的に勝利に導く方法といえます。

「戦術」は兵士が武器を持ち戦う方法を意味しているのです。

 

戦略というのは、企業目標を達成するためのいわば台本と

「ヒト・モノ・カネ」を最適配分する考え方と言えます。

 

そして、戦術というのは、戦略を実行していく上での具体的な方法であるわけです。

戦略が存在しなくては、非効率な行動にならざるを得ません。

強者の戦略とは?

企業経営を進めていく上では「強者の戦略」と「弱者の戦略」というものがあります。

 

まず強者とは以下の条件をすべて満たす企業を指します。
・その市場においてシェア第1位であること
シェアが26%以上であること
・シェア第2位企業との間に4割以上の差をつけていること

 

しかし、この条件をすべて満たしている企業というのは、
全体のわずか0.5%位しか存在しないのです。

 

したがって、企業の99.95%は強者ではないということになります。

 

例えば自動車業界を見れば、強者はダントツ1位のトヨタ自動車ですね。
シェア第2位の本田技研や第3位の日産自動車は
いずれも上記の条件を満たしていません。
ですから、この業界の中では「弱者」という立場になるわけです。

 

したがって、これらの企業は常に強者を意識した「弱者の戦略」を取るわけです。

弱者の戦略とは?

「弱者の戦略」とは「差別化戦略」であります。

そして「一極集中戦略」です。

これに対して「強者の戦略」とは「受けの戦略」であり「全方位戦略」です。

 

例えば以前、日産自動車が中高年向けのジャンルのクルマであるセドリックに

「走り」を意識した「グランツーリスモ」というスポーティ仕様車を追加投入しました。

すると、これが中高年のオヤジさんに受けてヒットしたのです。

 

日産自動車は「弱者の戦略」として「差別化戦略」を取ったわけですね。

そしてこの「差別化戦略」は当たったのです。

 

ところが、トヨタ自動車はすぐに「受けの戦略」を講じてこれに対抗しました。

すなわち、クラウンに「アスリート」という「走り」を意識したスポーティ仕様車

を追加投入したのです。

すぐにこれもヒットしました。

 

これによってせっかく日産自動車が作った「差別化」が「平準化」されてしまったのです。

そしてシェアは元通りになったというわけですね。

 

つまり常に第1位企業が有利なわけです。

だからシェアで第1位を取るということは極めて重要なことであるわけです。

 


※参考文献:「ランチェスター思考」(福田秀人著)
「コトラーのマーケティング思考法」(フィリップ・コトラー著)    
「小さな会社 設けのルール」(竹田陽一/栢野 克己 共著)
「イノベーターの条件」(ピーター・F・ドラッカー著)
「リ・ポジショニング戦略」(ジャック・トラスト著)

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