デフレ脱却!破壊的アイデアにより付加価値を生む!
発明プロデュース協会
代表 木村勝己
デフレ脱却!破壊的アイデアにより付加価値を生む!
本質を捉えて発想する
新商品・サービスの発想や課題解決の為の発想において重要なことは、
本質を捉える意識と考え方です。
これがしっかり押さえられていないと、せっかく生まれたアイデアも、
役に立たない売れないといったものになってしまいます。
数十年前、トースターにネズミ捕りを付けるというアイデアがありました。
倒産の危機に瀕していた米国家電メーカーが、社員にアイデア募集をした時の話です。
これは当然のごとく一笑され、「そんなの売れっこないよ!」
「非衛生的だ!」と評価は散々でした。
しかし役員の一人が興味を持ち、なぜそのようなことを考えたかを尋ねたのです。
提案者はトースターから出るパン屑を食べに、
夜な夜な現れるネズミに悩まされていたのでした。
早速その役員は開発部長を呼び、新しいトースターの開発を命じたのです。
もちろん「ネズミ捕り付トースター」の開発ではありません。
「パン屑の出ないトースター」の開発を命じたのです。
これは大ヒット商品となり、会社を倒産の危機から救ったのでした。
この会社はGE(ゼネラル・エレクトリック社)です。
発明家エジソンが設立した会社であり、今や家電製品、医療用機器、発電所、
航空機エンジン、素材、宇宙開発、金融事業など、
広い分野で高いシェアを持つ世界最大の複合企業となっています。
一見くだらないと思われるアイデアの中に、
世の中に大きく影響を与えるヒットの種が隠されています。
重要なのは問題の本質を見る感性です。
「なぜ?」と5回は問うて見ましょう。本質が見えてきます。
本質を捉えたアイデアはヒット商品に繋がっているのです。
このアイデアは人間の脳から無尽蔵に生み出すことができ、
大量に生み出しても大きな設備投資など必要はありません。
このアイデアを如何に効率よく生み出し活用するかが、
その後の企業成長に大きな違いをもたらします。
提案制度で組織を活性化させる
その有効な方法が提案制度。
社員から積極的に提案を受け付け対応することで、
日々の業務の課題が一つ一つ解決でき業務効率を上げることができます。
これは先の「ネズミ捕り付きトースター」の例にあるように、
時として企業存続に影響を与えるような大きな力を発揮します。
そのために、まずは提案の数を上げることに注力しましょう。
習慣づけが重要なのです。
カイゼン提案を阻害するものには、(図1)のものがあり、
これを取り払う意識が重要になります。
【図1】
社員のカイゼン意識が高まり、一定数の提案が出るようになったら、
次に提案の質を上げることに力を注ぎます。
良い提案を社員に紹介し、賞を設け表彰するといったことで啓発することが、
モチベーションアップにも繋がる有効な手段となります。
社員のアイデアが企業競争力の源泉。
日々のカイゼン提案の取り組みが、大きな力になるのです。
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