組織がイキイキする会議術
経営活性化アドバイザー
前沢しんじ
第6回 会議をよくするヒント
会議を活性化する様々なヒント
ここまで5回にわたって会議のあり方と、会議のアイデアについて書いてきましたが、
最終回は会議をより効果的なものにするヒントをお伝えします。
- 会議で何をするのかを決めたら、同時に「いつ」「誰が」するかを決めること。
でなければ動かない。動かなければ意味がない。 - 会議を続けると「問題解決の方法」や「戦略を実現する」仕組みが出来てくる。
いろいろな問題も、会議があると解決の道筋(仕組み)が見えてくる。 - どんな業界でもコンサルは「いいこと」を言ってくれる。
しかし、それを動かすのは自社のスタッフ以外にない。
それを機能させるのが会議。そういう仕組みを考えるのが首脳部の仕事。 - 数字を読み上げて、言い訳をするだけの会議はするな。
会議は真剣勝負だ。政治家のような玉虫色の結果を出すな。
真剣勝負だが、非難の仕合ではない。前進するためにいい方法を見出すため
知恵を出し合うことが大事。 - 会議はスピードが命!スピードのある会議は、スピードのある経営につながる。
すべてにわたってスピードを上げよう。着実に迅速に積極的に進めよう。
必要以上に延期してはいけない。日限をきめて担当者を決めて行なう。
場合により組織を再編成して会議を実行部隊にすれば
スピードのある経営が実行されやすくなることもある。 - 社員全員に常に
危機意識(しっかりやらないと自分の給料が下がるという切実な気持ち)と、
問題意識(今の自分の部門、自分の仕事はほんとにこれでいいのかという問いかけ)を
もたせるために会議を有効に使おう。
会議前会議 + 会議本番 + 会議後会議 がポイント!
- 会議企画者と当会議の責任者、又はキーパーソンとの間で、
会議前会議+会議本番+会議後会議をすると密度の濃い会議になる。
筆者は常にそうやってきた。
これが30年間で継続的に500回以上もできた一番の元だったと思う。 - 会議責任者の仕事はPDCF
①P (PLAN・計画)
どんなテーマでやるかを決め、あらゆる資料を準備する。
「会議は、やり始めたときにはすでに終わっている」と言ってもいいくらい、
事前にいかに準備するかが成否の決め手です。
「さあ、どうしましょうか」は会議ではありません。
②D (DO・実施)
時間どおりに会議を実施する。
人間の集中可能時間は1時間半~2時間。
私語を抑え、無駄話をなくし、脱線しないように進める。
③C (CHECK・確認)
会議後、何が決まったか、自分は何をすべきか、何を次回会議に繰り越すかを確認。
④F (FOLLOW・継続)
前回の会議からの進行状況と、新たな会議材料を蓄積する。
議事録は箇条書きでもいいので必ず作成する。
担当者を決めて必ず2日以内に作成し、各部門に回す。遅くなったら意味がない。
秘匿事項以外は社員全員で情報を共有する。
ひとつでもお役にたてば・・
今回で「組織がイキイキする会議術」は終わりです。拙い説明で少々恥ずかしいのですが、すべて筆者が体験してきたものです。
たったひとつでも読者のみなさまの経営活性化に役立てば
こんなうれしいことはありません。みなさまのご繁栄をお祈り申し上げます。
前沢しんじ
[完]