フラミッド型組織を構築して、時代に取り残されない組織を作る

ヒューマンパワー研究所代表
高田伸彦

第4回 そのうえでフラット型組織の作る、その作り方

みなさん、こんにちは。

企業や組織の人材開発、組織運営をお手伝いするヒューマンパワー研究所の高田です。

「フラミッド型組織を構築して、時代に取り残されない組織を作る」の4回目です。

 

ここまで

  • 企業や組織が、時代の変化のスピードに対応しきれなくなり、その結果、そこに所属する人材たちの能力を不満に思うようになっている
  • そういう状況の中でピラミッド型組織も、フラット型組織もメリット、デメリットがある。
  • その「いいとこどり」をするのが、フラミッド型組織である。
  • まずはそのために、今あるピラミッド型組織をより強力なものに進化させよう。
という話でした。

フラット型組織も思想と目標が共有されていないと「烏合の衆」

フラット型組織とは、

その企業や組織に所属する人間が、市場に接したときに、

その変化や状況を自分で察知し、自分で考え、自分で適切だと思う行動をとる

ということに特徴があります。

 

ただし、デメリットでもふれるように、

その人間たちに「向かう方角」が共有されていなければ

各自が出した答えがてんでバラバラになり、

結局は現場のやっていることもすべてバラバラで

企業としての力を単純に分散し、発散しているだけのことになります。

 

その企業、組織に所属している人間は、戦力ではなく、烏合の衆でしかありません。

そうならないようにするためには、

大きな方向として、企業や組織の思想、目標が共有されており、

その大きな方向に沿って各自が戦術を自分で考えていくことが重要になります。

思想や目標の徹底の方法

ではどうすれば、思想や目標は徹底できるのでしょうか。

 

一部は、ピラミッド型組織での方法と非常に似ています。

(このあたりでも、まずピラミッド型組織をしっかり作っておくと、フラット型組織構築の

場合でも、進めやすいのです)

 

1 常に発信し自覚させ、意味を考えさせる。

思想や目標は、上部(といっても階層の少ない上部)が常にこのことに触れ、

このことを語りかける必要があります。

 

例えば、朝礼や月例の会議などではトップは、語る内容を変えても

本質は常に思想や目標についてふれていなければなりません。

 

また、それと同時にその思想や目標の意味を考えさせることも重要です。

 

考える場と時間を具体化する方法としては、

朝礼などの場で、順番に思想の1項目1項目などを自分でどのように考えるか、

それを具体化した行動はあったか、ということを発表させる、などが有効です。

 

2 組織内でのコミュニケーションのあり方を変える

フラット型組織を作る手法はいろいろとありますが、一番重要なのは

組織内の「コミュニケーション」のあり方を、それに沿ったものにしていくことです。

 

これができていれば、かなりのレベルでフラット型組織は出来上がります。

 

特に上司から部下へのコミュニケーションのあり方を変えていきましょう。

例えば、
ピラミッド型組織
の上司と部下のコミュニケーションは「上司からの指示・命令」です。

部下からできることはあったとしても、

指示命令を行うための「ほうれんそう(報告・連絡・相談)」に限定されます。

 

しかしフラット型組織の場合には、その関係はむしろ逆で、

発信者は部下でなければなりません。

 

一方で、上司はそのように仕向け、環境を作っていくことが必要です。

 

ミーティングなどを「する」ということはピラミッド型もフラット型もどちらも同じですが、

その場合でも、フラット型の場合は

「答えは相手(部下)が持っており、上司は部下がそれを見つけるために導く」と

いう役割になります。

 

部下指導のスキルの一つである「コーチング」などはこの考え方です。

 

それをしないと、

部下は上司からの指示・命令を待つだけの「指示待ち人間」になってしまいます。

 

フラット型組織の作り方について説明しました。

次回は、いよいよそのピラミッド型組織とフラット型組織を融合した「フラミッド型組織」の作り方です。

 

※ 「フラミッド型組織」はヒューマンパワー研究所のオリジナルワードです。

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